熊本県に『木造』の応急仮設住宅の勉強に行って来ました(Part 2)
とくしま防災ネット 日下です。
今回は11月24日(木)~25日(金)にかけて熊本県で開催された
「応急仮設木造住宅全国研修会」に参加した報告を書きたいと
思います。
(一社)徳島県木の家地域協議会の山田会長はじめ10名で
参加しました。
全国から応急仮設木造住宅建設に関係する、①JBNに加入して
いる工務店及び②応急仮設木造住宅の建設を担う大工職人等が
加入する組合(全建総連)の2団体から多数の参加がありました。
(徳島は一番多かったです)
まずは応急仮設木造住宅の建設を請負ったエバーフィールドの
久原社長の講演を聞きました。
たくさんの気づきがあり、一度には書ききれないほどですが、
①県との連携が重要。まずは、配置計画から。
②造成までが厳しい。 浄化漕の放流先、水利組合との協議が必要。
③他の地域から避難して来た被災者への対応は「知らない人がやっ
てきて不安」というような事を言う人も(福島の場合)
④バリアフリー、応急福祉仮設住宅 の考え。仮設住宅については
予算組が変わってくる。
①について、僕も以前から思っていることで、地震発生後から配置
計画をなどといった時間は惜しいと思います。事前に配置計画まで
行っておくことで、実際は被災状況により建設地として活用できな
い場所も出てくるかもしれませんが、仮設住宅の提供までの時間は
かなり短縮できるのではないかと思います。
②と③も同様ですが、事前の配置計画を行っておくことによって、
思わぬところで時間がかかるということも回避できますし、給排水や
電気など最低限のインフラ整備も進めておくことも重要な準備では
ないかと思います。
③についても配置計画の際に「この建設予定地には○○町で被災された
方がいた場合に入居いただく予定です」等、地域住民の皆さんへ事
前に説明が出来ることで十分ケアできることではないでしょうか?
④についても重要な問題です。このようなことも踏まえた計画が重要
ではないかと思います。
2日目はエバーフィールドさんが建築された応急仮設木造住宅を見学に。
主な特長として、熊本県の応急仮設木造住宅については、べた基礎を採用
しています(福島の時は木杭基礎でした)。
断熱材もしっかりと入っており、被災者の不安を少しでも和らげることが出来
るのではと思います。
また、少しですが被災地も見学しました。
復興にはまだまだ時間がかかるというのを痛感しました。
近い将来、徳島県においても南海トラフ巨大地震の発生が懸念されており、
「30年以内に70%の確率」で起こると言われています。
(ちなみに熊本県は「7%」の確率だったそうです)
南海トラフ巨大地震への備えとして、少しでも助かる命を助けるために、これ
からも耐震改修工事の重要性をお伝えしていければと思いますし、耐震シェ
ルターの普及のために活動していきたいと思います。
また、もし大地震が発生した後は、被災した方のための応急仮設木造住宅
の建設が少しでもスムーズに行えるよう、今後も取り組んでいければと思い
ます。
㈱とくしま防災ネット 日下 友樹